カリソメ乙女

卒業 | コイバナ | INDEX

キョーコが手にしているのは月刊の女性誌。
高校を卒業して、家政科に進学したキョーコにきた依頼。
毎月1pのお弁当コーナー
反響も良くて、出版社からもお料理本を出そうと言っていただけている。
そして、今月号が上がったと届けてもらったその号は。

なっ。

「あ、この号は毎年バカ売れなのよ。恒例企画だから。」
まあ、事前に聞いてはいたし、自分のコーナーも「彼氏にキモチ伝えるお弁当」。
、、、、って。

でも、表紙、

敦賀さん。

何やってるんですか・・・

これが書店の入り口の雑誌コーナーに積まれるんですよ?

これもってレジにいける人、凄い。
ああ、裏返してもってくのかな。

「あ!やっぱり京子さんとこにはあった!」
楽屋にきたのは今共演している女優さん。
引き連れられてモー子さんまで。
ちょっとほっとする。
「敦賀さんのセクシーショット凄いって噂だったんだけど、うちのマネージャー買わせてくれないのよ~」
同じ年の10代の女優さんは清純派。
「京子さん連載もってるから、見本誌きてると思って!」
「うん、はい。」
京子は手にしていた雑誌を手渡す。

「あ、こんなとこになんか傷跡っぽい?」
きゃあきゃあいっていた彼女が言ったので、つい覗き込む。
敦賀さんの脇腹あたりに引き攣れたような、跡?
「やだー京子さん真っ赤よ!」
「だっだって~」
ベッドに腰掛けてこちらに視線をおくっているのは、夜の帝王で。
「・・・これが、あんたのいう。」
モー子さんが何かいいかけて止めた。
「女優なんだから、半裸で真っ赤になっちゃだめでしょ~」
清純派がけらけら笑う。
「あーだめだめ、この子、敦賀さんのファンだから。」
モー子さんが、フォローしてくれる。
「そっか、じゃ、これは大切なおかずねぇ。」
「もうその辺にしてあげて、この子そういう話題全くだめだから!」
「え、そうなの。」
楽しそうに京子をみつめる清純派。

ちらっとドアのほうをみたモー子さんがいった。
「同じ半裸でも、例の幼なじみとかは大丈夫なんでしょ?」
「そりゃそうよ。しょっちゅう短パンで歩き回られたけど、ちっとも。」
あれ?キョーコはそういいきって、そういえばそうだなと。
「あー、意識してなかったんだ。」
「あんた何気にひどいわよ。」
モー子さんが吹き出した。
「ひどいって、」
「あんたが色気ないってアイツにいわれたのと同じ。アイツに色気を感じてなかったんでしょ?」
「あーなるほど、そういうこと.」
キョーコはほっとしたように笑った。
「何なに、それはコイバナよね?」
「あーコイバナにもならない、くっだらない話。」
モー子さんがイヤダイヤダという顔をする。
「うん、くっだらないの。それよりね、お弁当もみてね」
キョーコが笑う。


廊下
目的の楽屋の前に人が立っている。
明るい髪の青年とみて、蓮は足をはやめた。
近寄ると楽しそうな彼女達の会話。
不破は、真っ赤になって楽屋の内をみている。
「・・・アイツに色気を感じてなかったんでしょ?」
琴南さんの声?
「あーなるほど、そういうこと。」
のんびりした最上さんの声。
不破の手は握りこぶしになっている。
・・・まずいかな。
蓮は自分の顔が笑っていることを知っている。
・・我ながらオトナ気ないけどな。
不破がこちらに気づいて、顔を赤くすると踵をかえして去っていった。
・・ちょっと哀れだな。
・でもね。



「あっ」
真っ赤になった最上さんの顔。
「見てたんだ、それ?」
さらに真っ赤になる彼女。
「あの、その。」
ふよふよと言い訳をさがす口。
俺が嬉しくて仕方ないなんて、気がついてないんだろうけどね。

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タイトルは恐れ多くも林檎女王様!タイトル萌えでした。



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初出:2013/12/23
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